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教養だけでなく専門性が求められる学校教育

一昔前まで、学校は「読み書きや道徳を学んで人間形成を行う場」として認識されていましたが、最近では、その意味合いが少しずつ変わってきています。
義務教育では、国語や数学といった基本的な科目を中心に教養科目を学びますが、高校になるとそれぞれの学科の特色に従って、専門的な授業が行われています。
パソコン操作などを学ぶ情報処理科や、栄養士や調理師になるための食物科など、学科名から専門性が理解しやすいような授業を行う学校が増えているのが現実です。
さらに、そのような専門的な学科は、普通科や進学校よりも人気があり、偏差値と志望倍率が必ずしも一致しないという現実もあります。
現代の子供たちは、親世代よりもずっと現実的に自分の将来のことを考え、働くことを冷静に考えている傾向があります。
それは、景気や世界情勢、情報収集の方法など様々な要因が背景にあると言えるでしょう。
そのため、「成績が良ければ進学校に行く」という方程式は一般的でなくなり、「将来、役立つことを学ぶ」という合理的な考え方が多くなってきていると言えます。
これからの教育は、学問の内容を深く理解することはもちろんですが、その先の職業に繋がるような専門性がより求められるため、学校側も専門講師の配置や実技授業の実施を強化していく必要があると言えます。

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